2023年10月14日、世界保健機関(WHO)は、ガザ地区北部にある22の病院に対してイスラエルが繰り返し出した退避命令について声明を発表しました。WHOによると、対象の病院では当時2,000人を超える入院患者が治療を受けていました。重症患者を短時間で移送することは難しく、医療機関の機能維持が重大な課題となっていました。
移送が困難な患者
WHOは、集中治療室で治療を受ける患者、生命維持装置を使用する患者、人工透析を受ける患者、保育器内の新生児、妊娠合併症のある女性などを挙げました。移動中に継続的な治療が途切れると、容体が悪化するおそれがあると説明しています。
受け入れ先の病院にも余力がない状況
ガザ北部の病院には負傷者が次々と搬送され、病床不足から廊下や屋外での治療も行われていました。WHOは、南部の医療施設もすでに受け入れ能力の限界に近く、北部から多数の患者を受け入れる余力が乏しいと指摘しました。医療従事者は患者を残して退避するか、危険の中で治療を続けるかという難しい判断を迫られていました。
WHOの要請
WHOは病院の退避命令の撤回を求めるとともに、患者、医療従事者、医療施設、民間人の保護を訴えました。また、医療用品、燃料、飲料水、食料などの支援物資を安全に搬入できるようにする必要があると述べました。声明は10月14日時点の医療状況に関するもので、後日の病院の稼働状況を示すものではありません。
背景には、10月11日の発電所停止と停電や、10月7日の戦闘開始があります。
※出典・原文記事
国連・国際機関:WHO, Evacuation orders by Israel to hospitals in northern Gaza
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