なぜパレスチナはホームで戦えないのか|サッカーが映し出す現実
2025年6月、サッカーのワールドカップ予選で、パレスチナ代表が、史上初のワールドカップ出場という夢まであと一歩に迫りました。
2026 FIFAワールドカップ・アジア予選。
パレスチナ代表はオマーン戦で勝てば次のステージへ進出できるという歴史的な試合を迎えていました。
後半に先制し、このまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイム97分。
VAR判定からPKが与えられ、オマーンが同点。パレスチナの夢は、その瞬間に消えました。
この試合結果に胸を痛めた人も多かったと思います。
しかし、本当に知ってほしいのは別のことです。
なぜパレスチナ代表は、自分たちの国でホームゲームを戦えないのでしょうか。
パレスチナ代表には「本当のホーム」がない
多くのサッカー代表チームは、自国のスタジアムで国旗を掲げ、国歌を歌い、サポーターの大声援を受けながら戦います。
しかし、パレスチナ代表にはそれがありません。
近年、パレスチナ国内の情勢悪化により、安全面の問題から国際試合の開催が極めて難しい状況が続いています。
2025年のワールドカップ予選でも、パレスチナ代表の「ホームゲーム」はヨルダン・アンマンで開催されました。
つまり、ホームゲームでありながら、実際には自国ではない場所で戦っているのです。
ガザの戦争がスポーツにも影響している
現在のパレスチナを取り巻く状況は、スポーツの世界にも深刻な影響を与えています。
ガザ地区では戦争によって多くの命が失われ、日常生活そのものが壊されています。
空港や移動の自由、安全な練習環境、代表活動の継続。
サッカー選手にとって当たり前であるはずのことが、当たり前ではありません。
選手によっては家族が危険な状況に置かれている中でプレーしているケースもあります。
それでも彼らは代表としてピッチに立ち続けています。
ホームアドバンテージを持てない戦い
サッカーにおいてホームアドバンテージは非常に大きな意味を持ちます。
慣れた環境。
移動負担の少なさ。
大観衆の応援。
心理的な優位性。
しかしパレスチナ代表は、それを持てません。
ホームと呼ばれる試合でも、中立地開催。
移動を伴い、自国サポーター全員が簡単に集まれるわけでもありません。
これはスポーツとして見ても非常に厳しい条件です。
それでもワールドカップまであと一歩だった
そんな状況でも、パレスチナ代表は歴史を作ろうとしていました。
2026年ワールドカップ予選で史上初の快進撃。
あと一歩で次のラウンドへ進めるところまで来たのです。
97分のPKで夢は消えました。
しかし、世界中の人が見たのは「敗北」だけではありません。
どれほど困難な状況でも、前に進もうとする姿でした。
サッカーは世界の現実を映す
スポーツは時に、ニュースよりも現実を伝えます。
「なぜホームで戦えないのか?」という疑問から、パレスチナの現実を知るきっかけになることもあります。
日本では遠い出来事に感じるかもしれません。
しかし、そこで暮らし、夢を持ち、生きている人々がいます。
「パレスチナ最後の石鹸工場を未来へつなぐ」
10世紀から続く伝統製法で作られたオリーブ石鹸。パレスチナの伝統産業として、今も大切に受け継がれています。










