ナーブルスソープとは?1000年以上続くパレスチナの伝統石鹸とその歴史
ナーブルスソープは、パレスチナ・ナーブルス地方で1000年以上にわたり作られてきた伝統的なオリーブ石鹸です。
華やかな香りや派手なパッケージとは無縁の、白くてシンプルな石鹸。しかしその背景には、長い歴史、職人の技術、そして地域の暮らしが深く結びついています。
始まりは10世紀のナーブルス
ナーブルスソープの起源は10世紀にさかのぼると言われています。ナーブルスは古くからオリーブの産地として知られ、質の高いオリーブオイルが豊富にありました。
そのオリーブオイルを原料に、石鹸作りが発展していきました。
当時から、オリーブオイル、水、天然のアルカリを使う製法はほとんど変わっていません。
オリーブオイル石鹸という特徴
ナーブルスソープの最大の特徴は、主原料がオリーブオイルであることです。
・肌にやさしい洗い上がり
・必要な潤いを残す性質
・敏感肌にも使いやすい処方
これらは、昔から地中海地域でオリーブオイルが「肌を守る油」として重宝されてきた理由でもあります。
伝統的な製造方法
ナーブルスソープは、大きな釜でオイルを炊き上げる「釜炊き製法」で作られます。
数日かけてゆっくり加熱・攪拌し、熟成させた後、石鹸液を床に流して固め、手作業でカットします。
最後に一つひとつスタンプを押し、長期間乾燥させて完成します。この工程には、今も多くの職人の手仕事が関わっています。
歴史の中で何度も危機を乗り越えてきた石鹸
ナーブルスは歴史の中で、地震や戦争、政治的な混乱など、幾度も困難に直面してきました。
そのたびに石鹸工場の数は減少し、伝統産業は存続の危機に立たされてきました。
それでも職人たちは製法を守り続け、今日まで受け継いできました。
単なる石鹸ではないという価値
ナーブルスソープは、単なるスキンケア製品ではありません。
・地域の伝統産業
・家族経営の職人文化
・オリーブ農家とのつながり
・パレスチナの歴史と誇り
これらすべてが詰まった存在です。
現代に選ばれている理由
現代では、ナチュラル志向やシンプル成分を好む人々から再評価されています。
余計なものを入れない処方、長い歴史に裏付けられた品質、そして背景にあるストーリー。
それらが共感を呼び、世界中で使われるようになっています。
1000年以上続く石鹸を、今も同じ土地で、同じ想いで作り続けている人たちがいる。
ナーブルスソープは、その歴史と暮らしを静かに伝える存在です。









